2016/08/06
今日はテニスでふくらはぎの「肉離れ」をされた方の復帰までの治療経過を報告したいと思います。
復帰までは3週間とかなり早い復帰にご本人さんとかテニスのコーチ、お友達が驚かれていたらしいので、説明しておきます。
受傷の度合いやどの筋肉がどの程度損傷しているか?なども大切ではありますが、
今回は受傷直後と処置が早かったのが1つと、ご本人がとても素直で早く治したいと強く願っていたのが最大の理由です。
ギックリ腰なども、この肉離れが多いです。
ウインナーのシャウエッセンやアルトバイエルンなどをイメージしてもらったら分かりますが、
焼くと香ばしく硬くなってプリプリして来ますよね?
ひとたび、ハシでつついたり、噛んだりするとパリッと弾けますよね?
そこから肉汁が出て来ます。
筋肉も使い過ぎたり無理な負荷をかけたりして、硬くなって柔軟性が無くなると、ふとした拍子にパリッと弾けます。
要するに、筋膜や筋繊維が切れると言う事です。
酷い時は内出血もします。
硬くなって肉離れした筋肉は運動を再開すれば、さらに悪化しますし、中途半端にくっついて運動再開も再発します。
一度肉離れした場所は瘢痕(はんこん)といって硬く伸び縮み出来なくなります。
なので、固定や筋肉の動きを止める事で、
文字通り「肉離れ」なので離れない様に傷をなるべく引っ付けて固定やテープをします。
そうする事で修復しやすくなるし、瘢痕部位は少なく済んで再発もしにくくなります。
あとは、ケガの基本はRICE(ライス)処置。
R=REST レスト(安静)
I=ICING アイシング(冷却)
C=COMPRESSION コンプレッション(圧迫)
E=ELEVATION エレベーション(拳上)
アイシングの正しいやり方は、
氷をビニール袋に入れます。
水にさらして、霜を取る。
霜は引っ付きやすく凍傷になりやすいので水にさらします。
氷は家庭用でも良いですが、魚屋さんとかの小さい氷がベストです。
小さい方が患部に対して隙間が無くなり密着度が増します。
ビニール袋の水を捨てて、氷だけにします。
出来れば直接患部へ!
炎症が起きている方は気持ちよく感じます。
冷たいと感じる方もいらっしゃいますが、
極力、直接患部へ!
どうしてもの場合はタオルなりなんなりを挟んで下さい。
氷が解けると同時に熱を奪って行ってくれます。
氷が解けて水が出てくれば、また水は捨てます。
そして、また氷だけで冷やします。
これを10分~20分。
これ以上は、さすがに凍傷になる恐れがあるので注意しましょう!
今はRICES(ライスズ)処置なんて言われる事もあります。
S=サポート、スタビリゼーション 保持、安定、固定。
も大切です。
捻挫や肉離れは最初の固定が命になってきます。
足関節、膝関節の動きを止めれば傷の治りは早いですが、関節が固まり過ぎるのと、筋肉が固まり過ぎるので復帰が遅れるし、筋力が落ちます。
今回は関節の固定はせずに、損傷した筋肉だけテープでとめて関節、筋肉の動きも多少確保しつつ、
早期復帰と筋力が落ちにくい状態を作ってやっていきました。
まずはエネルギーや気の状態ですね。
当然切れた所は流れが悪くなってますし、流れの悪い所は良い物も流れてこないし、悪い物も流れていかない状態。
車で言えば交通渋滞がおきてしまってる訳です。
血液、神経、リンパ、脳脊髄液などの流れはもちろんですが、まずは全体のエネルギーの流れを確保。
次に筋肉と骨のズレや歪みを整えてさらに流れを確保。
身体に治りやすい環境を作って行く事を週二回。
一週間で痛みは取れるので、二週目からは足関節の柔軟性の確保と神経伝達の入力を行います。
三週目からは、歩いてもらったり、体操したり、ストレッチしたりと復帰に向けての最終調整に入って、
三週間目には復帰と言う感じにこの方はなりました。
僕はいつも全力で治療してます。
その効果を高めるためには患者さん自身が治りたい!
治したい!!
良くなりたい!!!
と、治療に前向きである事が大切です。
そのサポートもしていきますので、いつでも相談して下さい!